ソシオニクス タイプ名称の対照表

この記事では、ソシオニクスにおけるタイプの様々な命名方法を説明・解説します。

正式タイプ名

各ソシオニクスのタイプの正式名は、次のユングの二分法を名指すことに基づいています。

  • そのタイプの第1機能と第2機能:Ti/Te - 論理(Logical)、Fi/Fe - 倫理(Ethical)、Ni/Se - 直観(Intuitive)[訳注: 原文ママ。Ni/Ne の誤記と思われる]、Si/Se - 感覚(Sensing)。
  • 第1機能の内向-外向の向き:Ni、Ti、Si、Fi - 内向型(Introvert)または Introtim、Se、Ne、Fe、Te - 外向型(Extravert)または Extratim。

警告

これは、タイプを特定するために必要な基本かつ最小限の情報です。

第1機能に Ni、第2機能に Te を持つタイプ - ILI(Ni, Te)- を例にとると、このタイプの正式名は、Intuitive(直観)- 第1機能としての Ni、直観、Logical(論理)- 第2機能の Te、論理、Introtim(内向型)- 第1機能の内向直観、となります。この例では、「Intuitive Logical」はこのタイプの自我ブロックを形成する第1機能と第2機能の性質を表し、「Introtim」はこのタイプの第1機能の E/I の向きを示します。

第1機能に Fe、第2機能に Si を持つタイプ - ESE(Fe, Si)- を例にとると、このタイプの正式名は、Ethical(倫理)- 第1機能としての Fe、倫理、Sensing(感覚)- 第2機能としての Si、感覚、Extratim(外向型)- 第1機能の外向倫理、となります。ここで「Ethical Sensing」は第1機能と第2機能の性質を表し、「Extratim」はこのタイプの第1機能の E/I の向きを示します。

以下の表は、16のソシオニクスのタイプの正式タイプ名を一覧にしたものです。

正式タイプ名

自我 正式タイプ名 自我 正式タイプ名
(Ne, Ti) Intuitive Logical Extrotim (Si, Fe) Sensing Ethical Introtim
(Fe, Si) Ethical Sensing Extrotim (Ti, Ne) Logical Intuitive Introtim
(Se, Ti) Sensing Logical Extrotim (Ni, Fe) Intuitive Ethical Introtim
(Fe, Ni) Ethical Intuitive Extrotim (Ti, Se) Logical Sensing Introtim
(Se, Fi) Sensing Ethical Extrotim (Ni, Te) Intuitive Logical Introtim
(Te, Ni) Logical Intuitive Extrotim (Fi, Se) Ethical Sensing Introtim
(Ne, Fi) Intuitive Ethical Extrotim (Si, Te) Sensing Logical Introtim
(Te, Si) Logical Sensing Extrotim (Fi, Ne) Ethical Intuitive Introtim

3文字タイプコード

3文字コードは、単にタイプの正式名の各単語の頭文字を取って3文字の略号を作ったものです。以下は、ソシオンの16タイプを3文字コードで表した表です。

3文字タイプコード

自我 コード 自我 コード
(Ne, Ti) ILE (Si, Fe) SEI
(Fe, Si) ESE (Ti, Ne) LII
(Se, Ti) SLE (Ni, Fe) IEI
(Fe, Ni) EIE (Ti, Se) LSI
(Se, Fi) SEE (Ni, Te) ILI
(Te, Ni) LIE (Fi, Se) ESI
(Ne, Fi) IEE (Si, Te) SLI
(Te, Si) LSE (Fi, Ne) EII

3文字コードはタイプを表す最も一般的な方法です。ソシオニクスに関わる人の中には、いくつかの理由から、他のタイプ命名規則よりも3文字タイプコードを好んで使う人がいます。

  • 短く素早く書けるため、入力の時間と、文章やプレゼンテーションでのスペースを節約できます。
  • 4文字コードと異なり、同じく4文字で表される MBTI のタイプと混同されにくく、混乱の可能性への扉を開くことがありません。
  • 「Dumas」や「Hamlet」のようなタイプの愛称と異なり、ソシオニクスの情報代謝タイプ(TIM)の特性を、その名前の由来となった登場人物や歴史上の人物の伝記的な詳細や個人的な特徴と取り違える機会を生みません。

もちろん欠点は、3文字コードを覚えるのに多少の時間と練習が必要なことで、特に MBTI の背景を持ってソシオニクスに来る人にとってはそうです。

4文字タイプコード

英語圏のソシオニクスコミュニティでは、より正統的な3文字コードの代わりに4文字コードが使われることがあります。4文字名の各文字は、カール・ユング(Carl Jung)の元々の二分法である、直観-感覚、感情-思考、内向-外向、判断-知覚に由来します。

ユングの二分法と文字記号

二分法 一方 他方
外向-内向 E(外向型 Extrovert) I(内向型 Introvert)
直観-感覚 N(直観型 Intuitive) S(感覚型 Sensing)
論理-倫理 T(論理型 Logical) F(倫理型 Ethical)
判断-知覚 j(判断 Judging) p(知覚 Perceiving)

MBTI とカール・ユングの著作で「判断(judging)」と呼ばれる機能、すなわち思考と感情は、ソシオニクスでは合理と呼ばれます。 MBTI とユングの著作で「知覚(perceiving)」と呼ばれる機能、すなわち直観と感覚は、ソシオニクスでは非合理として知られています。

ソシオニクスの4文字タイプ名では、最後の j/p の文字は常にそのタイプの第1機能、すなわち主導機能の性質によって決まります。

  • タイプの第1機能が合理(判断)要素 T/F を持つ場合、最後の文字は「j」です。
  • タイプの第1機能が非合理(知覚)要素 N/S を持つ場合、最後の文字は「p」です。

ソシオニクスの4文字タイプ名の最後の「j」と「p」の文字は、合理-非合理と呼ばれるソシオニクスの二分法を構成します。

  • 主導機能として合理(判断)アスペクト F または T を持つタイプは、合理型と呼ばれます。
  • 主導機能として非合理(知覚)アスペクト N または S を持つタイプは、非合理型と呼ばれます。

例えば、タイプ ILI(Ni, Te)の第1機能は Ni で、これは知覚(非合理)要素です。したがって、4文字のタイプ命名法ではこのタイプは INTp と表され、最後の文字「p」はこのタイプの第1機能すなわち主導機能に位置する知覚要素を示します。タイプ INTp(ILI)はソシオニクスの非合理型の一つです。

第1機能が Ti であるタイプ LII(Ti, Ne)を例にとると、このタイプの第1機能は判断(合理)要素 Ti が占めているので、このタイプは INTj と表され、最後の文字「j」はその主導機能の合理(判断)的な性質を示します。タイプ INTj(LII)はソシオニクスの合理型の一つです。

以上が、ソシオニクスの4文字コードと MBTI の4文字コードの違いを形作ります。MBTI の J/P の文字は、そのタイプの最上位の外向機能に基づいて決まり、内向型の場合、これは第1機能と同じではありません。例えば、第1機能に Ni、第2機能に Te を持つタイプは、MBTI では最上位の外向機能が Te(判断要素)であるため、最後の文字を「J」として INTJ と表されますが、ソシオニクスでは第1機能が知覚機能(Ni)であるため、このタイプは INTp と表されます。

まとめ:

  • ソシオニクスでは、最後の j/p の文字は常に第1機能すなわち主導機能によって決まります。
  • MBTI では、最後の J/P の文字は常に最上位の外向機能によって決まり、内向型ではこれは第1機能と同じではありません。

警告

以上は、MBTI の4文字コードをソシオニクスの4文字コードへ文字ごとに変換できない理由の一つです。

この違いを強調するため、ソシオニクスの4文字タイプコードは末尾の「j」または「p」を小文字で書き、ソシオニクスのタイプ名(例:INFj、ENTp)を、J/P を大文字にする MBTI のタイプ名(例:ESFP、ISTJ)と区別します(ただし、レイニン(Reinin)など一部のソシオニストは当初すべて大文字を使っていました)。

4文字コード

3文字 4文字 3文字 4文字
ILE ENTp SEI ISFp
ESE ESFj LII INTj
SLI ESTp IEI INFp
EIE ENTj LSI ISTj
SEE ESFp ILI INTp
LIE ENTj ESI ISFj
IEE ENFp SLI ISTp
LSE ESTj EII INFj

4文字コードは英語圏のソシオニクスのウェブサイトで非常によく見られ、ロシア語圏のソシオニクスのウェブサイトではそれほど多くありません。英語圏のソシオニクスコミュニティにおけるこの命名体系の普及は、しばしばセルゲイ・ガニン(Sergei Ganin)の功績とされます。

4文字コードによるタイプ表記の利点:

  • 二分法とタイプ関係を覚えやすくします。
  • タイプのグループをより簡潔に指定できます(例:内向合理型なら Ij、直観型なら単に N)。
  • MBTI の表記にすでに親しんでいてソシオニクスの表記を学んでいる人にとって覚えやすいです。それに比べて、3文字コードは覚えるのに多少の時間と練習が必要です。このため、英語圏の読者を対象に書かれたソシオニクスの記事では、3文字コード、記号、タイプの愛称ではなく、4文字コードでタイプを表すことがよくあります。

欠点:

  • 4文字コードは二分法によるタイピングを助長することがあり、それが矛盾する特性の誤った解釈を引き起こすことがあります。
  • 特に最後の文字を小文字で書く注意を怠ると、マイヤーズ=ブリッグスのタイプと混同しやすいです。これは、ソシオニクスにおけるタイプの性質や特徴に関する誤った概念をもたらすことがあります。

2文字コード

2文字コードはヴィクトル・グレンコ(Victor Gulenko)によって作られました。タイプの最初の2つの機能をそれぞれ1文字で表すため、従来の3文字コードよりさらに短いです。これは、ソシオニクスで使われる文字や単語を用いたタイプ命名体系の中で最も簡潔なものです。実質的には、最初の2つの機能に対応する記号を使うのと同等です。

各情報代謝(IM)要素に対応する文字は、その要素の使われ方と意味が密接に関連する単語の頭文字です。これにより、この命名体系には、名称がラテン文字でありラテン語の語根に由来するため、国際的に使用できるという利点が与えられています。

要素はラテン文字 F、I、P、E、S、T、L、R で表されます。

要素のコード

要素 文字 名称 関連する語
Se F factor force, fact
Ne I intueor insight, inspire, idea
Te P profiteor profit, produce
Fe E emoveo emotion, express
Si S sensus sensation, sense
Ni T tempus time, temporal
Ti L lex logic, law
Fi R relatio relate, relation

2文字コード

3文字 2文字 3文字 2文字
ILE IL SEI SE
ESE ES LII LI
SLE FL IEI TE
EIE ET LSI LF
SEE FR ILI TP
LIE PT ESI RF
IEE IR SLI SP
LSE PS EII RI

幾何学的記号と機能名

ソシオニクスのタイプは、そのタイプの自我ブロックの第1要素と第2要素を指定することで名付けることができます。これはタイプを特定するのに十分な情報です。これらの要素は文字(例:NeFi)または記号(例:Ne Fi)として書くことができます。一部のソシオニストは、初心者にとって慣れにくく、用語法として真面目な取り組みではないと考えて、情報要素(IE)の図形による命名法を使わないことを好みます。

タイプの第1機能と第2機能を表すために使われる記号は次のとおりです。

  • 感覚(Se / Si)は円で描かれ、現実の全体を表します。
  • 直観(Ne / Ni)は円の内側に収まる三角形で描かれ、「洞察」の鋭い頂点を持ちます。
  • 論理(Te / Ti)は正方形で描かれ、論理的思考と理性を表します。
  • 倫理(Fe / Fi)は一部が「欠けた」正方形で描かれ、偏り(partiality)と、理性のみに頼ることの拒否を表します。

これらの記号は、各要素に関連する知覚の特定の性質を反映するように A. アウグスタ(A. Augusta)によって選ばれました。例えば、外向の要素は塗りつぶされており、対象(オブジェクト)の特性を表し、内向の要素は塗りつぶされておらず、主体の内的空間を表します。

英語のニックネーム

英語のニックネームは、多くのロシアのソシオニストが使う同様のタイプ名の翻訳です。これらの名称の背後にある考え方は、そのタイプの人々が示す共通の社会的役割や共通の特徴を捉えることです。これらの名称は、3文字コードと4文字コードの方がはるかに人気のある英語圏のソシオニクスではあまり定着していません。これらのニックネームは、タイプ名の総括表で見ることができます。

ロシアで人気の愛称

タイプの愛称はロシア語圏のソシオニクスコミュニティで非常に人気がありますが、研究論文では一般に避けられます。もともとアウグスタは、覚えやすくするために各タイプに文学上・歴史上の人物を割り当て、この慣行は文学への関心が高いロシア語圏の社会で急速に広まりました。後に多くのソシオニストが、いくつかの愛称の背後にあるタイピングに疑問を呈するようになりました。特に「Napoleon」です(アウグスタは SEE とタイピングしましたが、現在は多くが SLE と考えています)。

一部のソシオニストは、歴史上の人物や文学の登場人物のタイプは常に議論の余地があるため、タイプの愛称の適切さに疑問を呈しています。グレンコは、マイヤーズ=ブリッグスのタイポロジーで使われているものと同様の、各タイプの一般的な社会的役割を用いた独自の愛称体系を提案しました。

タイプを記述する際、アウグスタと同僚のソシオニストたちは、そのタイプとされる歴史上または架空の人物に基づく愛称、つまりニックネームを考案しました。これらの名称は、若干の変種を伴いつつ、ロシア語圏のソシオニストの間で今も人気があり、記事でよく使われています。この体系の欠点は、純粋に暗記に基づいており、理論的内容を欠いていることです。

ソシオニクスのタイプ名の総括表

ソシオニクスで競合する用語の中を進むのは難しいことがあります。ここに、読者が出会う可能性のあるすべてのタイプ命名体系を載せた表を示します。最も公式で広く認められている名称は太字の名称です(タイプ記述へのリンク付き)。

タイプ名の総括表

自我要素 正式名 3文字 4文字 2文字 ニックネーム 愛称
Ne, Ti Intuitive Logical Extratim ILE ENTp IL Seeker, Inventor Don Quixote
Si, Fe Sensing Ethical Introtim SEI ISFp SE Mediator, Peacemaker Dumas
Fe, Si Ethical Sensing Extratim ESE ESFj ES Enthusiast, Bonvivant Hugo
Ti, Ne Logical Intuitive Introtim LII INTj LI Analyst Robespierre
Fe, Ni Ethical Intuitive Extratim EIE ENFj ET Actor, Mentor Hamlet
Ti, Se Logical Sensing Introtim LSI ISTj LF Inspector, Pragmatist Maxim Gorky
Se, Ti Sensing Logical Extratim SLE ESTp FL Conqueror, Legionnaire, Marshal Zhukov, Beetles
Ni, Fe Intuitive Ethical Introtim IEI INFp TE Romantic, Lyricist Esenin, Tutankhamun
Se, Fi Sensing Ethical Extratim SEE ESFp FR Politician, Ambassador Napoleon, Caesar
Ni, Te Intuitive Logical Introtim ILI INTp TP Critic, Observer Balzac
Te, Ni Logical Intuitive Extratim LIE ENTj PT Enterpriser, Pioneer Jack London
Fi, Se Ethical Sensing Introtim ESI ISFj RT Guardian, Conservator Dreiser
Te, Si Logical Sensing Extratim LSE ESTj PS Director, Administrator Stirlitz, Sherlock Holmes (rare)
Fi, Ne Ethical Intuitive Introtim EII INFj RI Empath, Humanist Dostoevsky, Watson (rare)
Ne, Fi Intuitive Ethical Extratim IEE ENFp IR Psychologist, Reporter Huxley, Tom Sawyer (rare)
Si, Te Sensing Logical Introtim SLI ISTp SP Craftsman, Artisan Gabin